AI(人工知能)を活用した賃貸仲介は大家に今後どんな影響を及ぼすのか?

2016年から2017年にかけて「リアルエステートテック」という言葉が出始めてきていますが、昨今不動産仲介業者が人工知能を活用したオンライン接客に本格的に乗り出している。特に賃貸仲介大手「ハウスコム」、「センチュリー21」など全国に店舗展開をしている大手不動産仲介会社が、率先して人口知能を活用したサービス開発に取り組み始めています。

参考記事
「成約の読み精度は90%」 賃貸仲介のiettyがセンチュリー21・伊藤忠と資本業務提携、2.5億円調達でAIチャット接客を全国拡大へ
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人工知能を活用した場合に、不動産仲介業務はどの様に変わるのか?

チャットによる賃貸仲介のオンライン接客を提供するiettyとセンチュリー21では、人工知能を活用して不動産仲介業務の、営業から成約まで営業マンが一人で提供していた業務工程を細分化し、不動産物件を求める客に対し、物件を紹介するところを人工知能が担当し、内見が決まった段階で実際の営業マンが対応するサービスを展開するとのこと。

不動産仲介会社における紹介される物件に変化はあるのか?

人工知能により、ユーザーに紹介される物件は、求める条件に合致する物件、あるいは条件が近しい物件中心に紹介されることが予想され、ユーザーが持っている潜在的なニーズは加味されずに物件が自動的に紹介されるます。今後条件が不利な物件は紹介されにくくなるという現象がおきる可能性が高くなることが予想されます。

また入居者が求める条件は、「駅近」、「築浅」など代表的な条件を希望するので、今まで物件の魅力ではなく営業マン頼りで空室を解消してきた大家さんは、今後人工知能を活用したオンライン接客が浸透するほど苦境に追い込まれる可能性があります。



人工知能では物件の魅力を正しく判断できるときは来るのか?

従来、管理会社や賃貸仲介会社に大家側が求めていることは、とりあえず空室を埋めて欲しいというニーズが一番高い。

しかし今後人工知能が発達するにつれて、人工知能の良し悪しによって空室が解消さるかどうかが決まってくる可能性が高くなってきてしまう。人間の営業マンなら伝えることができた部屋のデザインや間取り、住環境の良さなど、「数値化されない価値」を人工知能がどれ位まで判断できてくるのか、今後の人工知能を活用した不動産仲介サービスに注目していきたい。

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