国土交通省は、住居用賃貸市場の拡大ではなく、医療、介護、観光、物流施設などの大型施設への投資を後押しする制度を整えるようだ。
住居用投資不動産は飽和状態のため、2020年までには賃貸住宅市場は拡大せず、逆に縮小することが予想される。
国土交通省は東京夏季五輪がある2020年ごろまでに、不動産投資の市場規模を30兆円程度に倍増させる中期目標を打ち出す。マイナス金利政策導入で運用難に陥った投資マネーを取り込み、医療・介護などの施設整備を後押しする狙い。具体的には上場する不動産投資信託(REIT)への税制優遇措置などを検討する。
出展:日本経済新聞不動産投資市場の活性化策を検討している国土交通省の有識者懇談会は22日、市場拡大に向けた成長戦略をまとめた。不動産投資信託(J—REIT)など資産総額で現在約16兆円の市場規模を、2020年ごろに約30兆円に倍増させる目標を打ち出した。
国交省は17年度予算概算要求や税制改正要望に反映させるとともに、関連法の改正も検討する。
成長戦略は不動産投資市場について、堅調な不動産需要や金融緩和による良好な資金調達を背景に、比較的安定的に推移していると評価。20年ごろの名目GDP(国内総生産)600兆円を目指した政府目標を実現するには、観光や物流、医療福祉といった成長分野で良質な不動産を供給することが必要とし、ホテルや旅館、大規模物流施設、高齢者施設などに対する投資促進を提言した。
出展:時事通信社