不動産投資初心者が準備すべきことは?

不動産投資を始めたいという方は年々増えていますが、今まで不動産を購入したことが無い、あるいは良く知らないと言う方もいらっしゃると思います。この記事では、不動産投資の全くの素人という方向けに、「最低限これ位は準備しましょう」という内容を説明したいと思います。



 ① 自己資金を溜める

一般的には不動産投資を始める人は、金融機関からの借り入れをして不動産投資を始めます。金融機関は物件を担保にお金を貸すのですが、仮に1億円の物件に対して、1億円は融資しません。掛け目と言われる数値を掛けてから、融資を実行します。

金融機関では、大体「7割」の掛け目を設定してまして、例えば1億円の物件であれば7,000万円までは融資が可能となります。借入金の返済が止まった時には、物件を売却して実際に売れた金額から、残りの借入金の残額を返済させるという流れになります。

ですので、金融機関の掛け目の関係からローンを組む場合、物件価格の2割から3割が自己資金の目安と言われています。自己資金を沢山持っている人ほど、金融機関からの融資が下りやすくなりますので、自己資金は沢山ある方が良いです。

ただし、最近は自己資金のない人でも、条件によっては融資をしてくれる金融機関もあり、物件の購入金額を全額融資してくれるローンのことを、「フルローン」と言います。

自己資金なしで不動産投資を始める人も増えているようですが、実際は毎月の返済額も多いですし、やむなく物件を売った後に、融資のローン残高が残ってしまい、借金漬けになってしまう方も出てしまうので、正直あまりお薦めしません。



 ② 不動産投資に関する知識を学ぶ

流石に不動産投資に関して、一切勉強せずに物件を購入する方は居ないと思いますが、最低限不動産投資に関する書籍位は数冊読まれることをお薦めします。不動産投資と言っても様々な不動産投資のスタイルがあります。ご自身の現在の状況において、どの不動産投資のスタイルがマッチしているのかを、検討すべきだと思います。

ご自身の年収や、属性、自己資金、目標収益、不動産投資を通じてどの様な生活をおくりたいかなど、ご自身の状況によって、様々な不動産投資ができますので、その辺もしっかり見極めて頂きたいと思います。知識が浅いと、不動産投資会社の餌食になる可能性も高いので、きっちりと知識武装はしてください。

③ 信頼できる不動産投資会社を見極める目を養う

これは非常に重要で、正直どの不動産投資会社と付き合うかでも、不動産投資の成功確率は全然変わってくると思います。

とは言え、どんな不動産投資会社が良いのか分からないと思いますので、数多くの不動産投資会社のセミナーに参加して、多くの営業マンと接してみることをお薦めします。コミュニケーションをとっていく中で、自分に合っているなぁ思える会社や営業マンを見極める目が、自然と養われるかと思います。

不動産会社を見極める目を養わないと、変悪質な業者さんに捕まってしまう可能性がありますので、ご注意ください。

④ 不動産投資の目的や目標を設定する

不動産投資を通じた目的や目標設定も非常に重要です。老後の資金確保なのか、脱サラなのか、あるいはお小遣い程度の副収入が必要なのかで、不動産投資のスタイルも変わります。



⑤ 数多くの不動産投資物件を観て、相場を知ろう

実際の不動産投資物件を観ることは非常に重要です。これは多ければ多いほど良いと思います。

不動産業者さんの中には、物件の購入を急かす方も居るかもしれませんが、ご自身なりに、良い物件、悪い物件の目線を鍛えることは、不動産投資で失敗確立を下げるために絶対必要だと思います。数多くの物件を観ることによって、購入までの意思決定が早く行えるようになってきます。是非足を使って鍛えて頂ければと思います。

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不動産投資初心者でも知らないとまずい24個の不動産投資用語

不動産業界の言葉は独特な言い回しや専門用語が数多くあります。普段使わない用語ばかりなので、なじみは薄いと思いますが、不動産投資を始める、あるいは始めている方は最低この24個の不動産投資用語は知っておいた方が良い、用語をピックアップしてみました。

あくまでも最低限の不動産用語なので、ドンドン用語は覚えて頂きたいと思います。


オーナーチェンジ おーなーちぇんじ

マンションや戸建て住宅を賃貸している所有者(オーナー)が、賃借人の入った状態のまま他へ、不動産物件を売買することをいいます。購入者は新たに入居者を探す手間が、必要がないというメリットがあります。

元金均等返済 がんきんきんとうへんさい

毎回支払う「元金」部分が均等になる返済方法です。
元金と利息を合計した返済額は、返済を始めた当初が多く、返済が進むとだんだん少なくなります。元利均等返済に比べて元金の減り方が早く、支払利息の総額も毎月少なくなります。

元利均等返済 がんりきんとうへんさい

毎回の返済額が同じ額になる返済方法です。毎月の返済額が変わらないので、計画的な返済が可能になります。

競売物件 きょうばいぶっけん

住宅ローンの破たんなどで債務の履行ができずに差し押さえられ、裁判所が行う不動産の競売手続きによってお金に換えられることになった不動産。一般的な市場価格より安く手に入る可能性もありますが、権利関係が複雑なケースが多く、事前調査が必要です。

基準地価 きじゅんちか

毎年7月1日時点の地価を各都道府県ごとに調査し、9月中旬に国土交通省が発表するもので、1月1日時点の公示地価と併せて一般の土地取引の指標となっています。



グロス利回り ぐろすりまわり

表面利回り

建ぺい率 けんぺいりつ

建築物の建築面積の敷地面積に対する割合をいいます。

減価償却費 げんかしょうきゃくひ

建物及び設備の経年による劣化部分につき毎年一定方法で費用として不動産所得の計算上経費化されるもの。「定率法」と「定額法」があり、平成10年の改正で、平成10年4月1日以降に取得された建物については、「定額法」のみ適用され、付属設備等については従来通り「定率法」が適用できる。また、平成19年の改正で平成19年4月1日以降に取得した減価償却資産は取得価額の全額(備忘価額1円を除く)が償却可能となりました。

コンバージョン こんばーじょん

既存建物の中で物理的な耐久性を残しながらも競争力を失った業務ビル等を改修し、用途を住宅等に変更することにより蘇生し、既存ストックの改善を図る建物の用途転用のこと。

サブリース さぶりーす

業者が物件を借り上げて、第三者に賃貸(転貸)するサービス。入居の有無に関わらず安定した収入が見込める「空室保証」・「家賃保証」がセットになったサービスを提供している業者が多い。



借地権 しゃくちけん

建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権を指します。

収益還元法 しゅうえきかんげんほう

不動産鑑定評価において、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される収益をベースとして対象不動産の価格を求める手法のことを言います。

積算法 せきさんほう

積算法とは、不動産の鑑定評価方式である原価方式のうち、賃料を求める手法のことを言います。原価法や取引事例比較法により求める基礎価格に期待利回りを乗じて得た金額に、その不動産の賃貸借等の継続のために必要な諸経費を加えて賃料を求める手法になります。

耐用年数 たいようねんすう

耐用年数とは、一般的に建物などが使用に耐えられなくなるまでの利用可能年数のことです。
「法定耐用年数」とは減価償却期間算定の基準となり、物理的・経済的に使用可能な年数を法令で算定したもの。 例として、木造家屋は22年、鉄骨造は鉄骨の肉厚により19~34年、鉄筋コンクリート造で47年。

抵当権 ていとうけん

債務者または第三者(物上保証人)に用益させたままで、債務の担保として提供した不動産等について、優先弁済を受ける担保物権をいう。債務の履行が無い場合は、担保にとった物件を強制的に競売して、優先弁済を受けることができます。

出口戦略 でぐちせんりゃく

対象不動産に関して、予想する保有期間経過時の換金方法を予め計画しておくこと。

取引事例比較法 とりひきじれいひかくほう

不動産鑑定評価において、多数の不動産の取引事例をベースとして、対象不動産の価格を求める手法のことを言います。

ネット利回り ねっとりまわり

賃貸経営にかかる経費(固定資産税・共益費等)を差し引いて計算した利回り。経費を考慮に入れているため表面利回り(グロス利回り)に比べ、より実態に近い利回りとなります。

根抵当権 ねていとうけん

抵当権の一種。根抵当権は将来借り入れる可能性のある分も含めて不特定の債権の担保としてあらかじめ設定しておく抵当権になります。

ノンリコースローン のんりこーすろーん

この融資の特徴は、債務履行の責任財産を対象不動産およびその収入のみに限定し、その他の財産への履行請求をおこなわないことにあります。個人法人が連帯保証する必要はないローンとなります。


表面利回り ひょうめんりまわり

年間家賃収入を投資金額(物件価格)で割ったものです。賃貸経営にかかる経費等を考慮に入れていないざっくりとした指標となります。

与信 よしん

人物の信用評価を行い、信用する限度額を設定し、いくらまで貸せるか決めることになります。

レントロール れんとろーる

貸借状況一覧表のこと。レントロール(Rent roll)には、各戸ごとの入居状況や契約賃料などが記載されており、賃貸契約の内容や現状が把握できます。

路線価 ろせんか

その年に発生した相続の土地の評価額を決定する基準となる土地の単価のことを言い、毎年1月1日時点の評価額を8月に国税庁が発表しています。

広尾の賃貸マンションのリノベーション事例

賃貸経営ジャーナルの石垣です。
今回は高級住宅地の東京都渋谷区広尾の賃貸マンションの中にあった、オーナーが物置として利用していたスペースを、住居用にリノベーションした点が最大の特徴や見どころとなります。

お部屋のリノベーションを施工された、空室改善のリノベーション事業を展開している株式会社ココテラスの代表篠原氏に、今回のリノベーションのポイントを説明して頂き、その内容を撮影してきましたので、是非ご覧ください。

高級住宅地「広尾」を意識し、オシャレなお部屋作りを心掛けたということで、シンプルでスタイリッシュなデザイナーズマンションに仕上がっていました。水回りの設備(キッチン、トイレ、洗面台、シャワー)は事前にオーナーさんが購入していた様で、今回はその設備を使用することを前提に間取りを設計・施工を実施したとのことです。

株式会社ココテラス 代表取締役 篠原昌志
プロフィール
地元山口県の大学を卒業し、通信会社(現東証一部上場企業)に入社。
中小企業へ通信費のコスト削減型のソリューション営業を経験。
テレアポからの即断即決の新規営業により営業の基礎を学ぶ。
2009年2月(28歳)前職である空室対策に特化したリノベーション会社に入社。
リノベーション事業部に配属され、賃貸経営をしている家主様へ空室対策リノベーションの新規開拓営業を行う。入社2年目に1億円の個人売上をあげトップセールスとなる。
2010年11月(入社1年9カ月)取締役に就任。
2013年東京に転勤し、全国にリノベーションノウハウを提供するFC本部の責任者として全国各地の賃貸物件の空室改善を行う。
2016年12月退職し、2017年1月に株式会社ココテラスを設立。

広尾の賃貸マンションのリノベーション動画 ※元々はマンションの一角の物置です

 

収納力が十分なシンプルな玄関

決して広いとは言えない玄関スペースを上手く活用し、単身者向けであれば十分な玄関の収納スペースを確保しています。

お部屋


広尾という土地柄、少しオシャレなお部屋作りを意識して、お部屋部分には間接照明を設置。メインの照明を落とすと、雰囲気が出るお部屋となっています。



照明付きの洗面台

通常であれば独立した洗面台を設置するのですが、こちらも広尾という土地柄を考慮した上で、画像の様に照明を設置した鏡が特徴的な洗面台に仕上がっています。

大理石を使用した高級感溢れる洗面台

小さなスペースを上手く活用した収納

クローゼットなどの収納スペースを新たに作るとなると、お部屋の空間が狭く感じてしまう為、敢えて見せる収納を採用。
衣類を掛けるハンガーはむき出しにすることにより、空間の広がりを損なわない造りとなっています。

白を基調色とした清潔感があるトイレ

オーソドックスなトイレ空間ですが、元々水回りの設備は無かったので、一から排水などの工事を実施しています。

間取りの関係上設置したシャワーブース

スペースを有効活用するため、敢えてシャワーブースを採用。広尾という土地柄、バスタブが無くてもOKな方は居ると思うので、私個人の意見としては、バスタブは必要なく、シャワーブースだけで十分だと感じました。



コンパクトで収納スペースが抜群なキッチン

スタイリッシュで、シンプルなキッチンですが、お部屋の雰囲気にも合っており、ちょっとした料理などをする程度であれば、単身者用のキッチンのスペックとしては十分だと思います。

まとめ

通常のリノベーションでは、部屋の広さから間取りを作成し、その間取りに最適なサイズの設備を購入するのが一般的です。しかし、今回のリノベーションでは、水回りの設備が事前に購入されていたため、間取りがある程度決まってしまっている中でのリノベーションだったため、やれることが限られている点が、今回のリノベーション工事でやりづらかった点だっと様です。

空室対策の為のリノベーションをご検討中の不動産オーナーは、事前に設備を購入するのでは無く、間取りや部屋のテーマが決まってから設備を購入した方が良いでしょう。

撮影協力会社:株式会社ココテラス

【賃貸マンション向けの空室対策】埼玉県のヴィンテージ風のリノベーション事例を見学してきました!

撮影・執筆:石垣

 

空家・空室改善におすすめな民泊サイト6選!

昨今Airbnbの影響で民泊が広まっていますが、Airbnb以外の民泊ができるプラットフォームがいくつか誕生しています。今回は民泊サイトをご紹介したいと思います。
民泊を検討されている不動産投資家の方は、是非一度ご覧ください。



TripBiz(トリップビズ)

出張などビジネス専用の民泊仲介サイトTripBiz(トリップビズ)

TripBiz(トリップビズ)は「ダイバージェント株式会社」が運営する、日本初のビジネス出張者に特化した民泊プラットフォームです。宿泊目的は、出張・研修などのビジネスシーンに限定され、ホストは宿泊予約時に法人名や利用者の氏名、利用目的が分かります。

宿泊ユーザーは事前の審査を通過した日本企業のビジネスマンのみということもあり、身元が良く分からない人に宿泊してほしくないとお考えの不動産オーナーには、とても相性が良いサービスだと思います。

近年ビジネスマンの出張でもホテルの予約が取れにくいという状況が起きているので、今後導入企業が増えることにより、TripBiz(トリップビズ)の利用者が増えていくことが予想できますので、安心して民泊を行いたいとお考えの方には最適なサービスになります。

企業名:ダイバージェント株式会社
住所:東京都品川区東品川 2-2-8スフィアタワー天王洲 13F

スペースマーケットステイ

スペースマーケットSTAY 「スペースマーケットステイ」は、空きスペースを簡単に貸したり、借りたりできるプラットフォーム「スペースマーケット」を運営している株式会社スペースマーケットが運営している、民泊プラットフォームになります。
日本国内のスペースのみを厳選しており、普通の1軒家から、ログハウス、貸別荘、古民家など多種多様な民泊可能な物件が登録されています。

社名:株式会社スペースマーケット
住所:東京都新宿区西新宿 6-15-1 ラ・トゥール新宿 608

https://stay.spacemarket.com/


AirTrip(エアトリ)

エアトリAirTrip(エアトリ)は、東証一部上場企業である「株式会社エボラブルアジア」が運営する総合旅行プラットフォームです。もともと株式会社エボラブルアジアでは航空券の販売サービスの大手企業であり、航空券だけではなく、AirTrip(エアトリ)がサービス提供されたことにより、特区民泊・簡易宿所登録物件のみ限定で民泊可能物件の予約が可能となりました。

企業名:株式会社エボラブルアジア
住所:東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズ MORIタワー19F

https://minpaku.airtrip.jp/

TATERU bnb (タテルビーエヌビー)

 TATERU bnbTATERU bnbは、株式会社iVacationが運営する、自治体の認可を得た適法な民泊宿泊施設などの宿泊施設を取り扱う、バケーションレンタルプラットホームです。株式会社iVacationでは「TRIP PHONE」というチャットで、訪日外国人旅行者の“困った”を解決するトリップ・コンシェルジュ・サービスを運営してり、「TRIP PHONE」と連動させて予約の受付から滞在中の対応、宿泊後のフォローを、一気通貫で提供できる点が強みです。

社名:株式会社iVacation
住所:東京都港区北青山3−3−5−3F

https://www.taterubnb.jp/lp/for_host.html


STAY JAPAN(ステイジャパン)

田舎体験宿泊 ビジネス民泊|STAY JAPAN(ステイジャパン)STAY JAPAN(ステイジャパン)は、株式会社百戦錬磨の子会社、とまれる株式会社が運営しています。
STAY JAPAN(ステイジャパン)は、日本初の公認の民泊サイトで、⽇本⽂化や伝統が感じられる古⺠家から、観光やビジネスに便利な都会にある⺠泊など、これまでにない宿泊体験が楽しめる宿を掲載しています。

社名:とまれる株式会社
住所:東京都千代田区外神田2-17-2

https://stayjapan.com/?locale=ja

HomeAway.jp

 ホームアウェイHomeAway.jpはシンガポールを拠点としており、バケーションレンタル業界最大手 HomeAway, Incが運営しています。訪日観光客向けの民泊サービスとして集客力は一定数は見込めそうです。

企業名:HomeAway, Inc

 

不動産投資に失敗する理由と不動産投資のリスクとは?

賃貸経営ジャーナルの石垣です。私は以前銀行で融資担当者として多くの不動産プロジェクトに対して融資を行った経験があり、不動産投資を行う方には全員が不動産投資で成功しているわけではないことを知りました。

不動産投資は、成功する人もいれば、失敗する人もいます。残念ながら不動産投資は簡単にできるようなものではありません。しかし、実際には成功している人も大勢おり、不動産投資を始める際には、成功方法だけでなく、不動産投資に失敗する理由を数多く知っておくべきだと思います。

不動産投資で失敗する理由を知っておくことにより、対策をとることもできるので是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

ローン返済後の資金繰りまで深く考えずに不動産投資を始めてしまった

不動産投資において、レバレッジをかけるために、金融機関から資金を借りる方が大多数かと思います。

しかし毎月のローン返済後の手残り収入だけ把握して、税金の増加、修繕費用など、資金が流出することを含めた手残り収入まで考えずに、不動産投資をしてしまい、持ち出しが日々多くなってしまい、毎月の生活が困難になってしまう場合があります。
大きな物件を購入すればするほど、物件に対して予期せぬ出費も大きくなり、いざ売却して損切りしようとしても、売却金額が、ローン残債を上回る金額ではない時には、損切りしての売却することも難しくなります。
ですので、資金繰りはしっかり考えて頂く必要があります。



当初見込んでいた募集家賃では、空室が全く埋まらなかった

不動産会社から当初案内されていた募集賃料を信じ切ってしまい、自分では周辺の家賃相場を研究せずに物件を購入してしまい、物件購入から数か月たっても空室が埋まらなかった。
結局リノベーション・リフォームを実施したことにより数百万円の費用が発生してしまうことがあります。募集賃料は、不動産投資会社に任せっきりではなく、ご自身の目でも周辺相場位は調べた方が良いとは思います。

不動産投資の融資ローンを短期で借りてしまった

動産投資の大きなリスクは借金(ローン)です。お金の借り方で失敗してしまうと、ニッチもサッチもいかなくなる場合があります。

融資期間を短く設定しまうと、毎月の支払いが多くなり、キャッシュフローが回らなくなるケースがあります。毎月数千円が手元に残ろからと言って、短い期間のローンしか契約できなかったからと言って、そのまま契約してしまうことはお薦めしません。

空室が数か月続く、修繕費が必要になった場合には、一気に持ち出しが増え、生活を破たんさせてしまうほどのインパクトがありますので、気を付けて頂きたいです。逆に、お金の借り方さえ間違っていなければ、多少の不測の事態が起きたとしても、乗り越えることはできます。

私は銀行員の時に、多くの不動産投資をしている方の融資の借り換えを担当しました。中には空室よりも金融機関との条件で苦しんでいる方も大勢いらっしゃいました。その時には金融機関からの資金調達条件でこんなに苦しむことがあるんだなぁと実感させられました。



節税効果だけで購入してしまった

ワンルームマンションを販売する時に常套句として「節税効果があります」という営業マンは多いらしいですが、節税効果があるのは、一定期間のみとなります。

確かに建物の減価償却分や借入金利を経費として引くことができるので、結果として税金対策になりますが、節税効果が大きいのは最初に一定期間のみとなります。そのうち修繕費用がかさみ、空室が続く場合には、結局は持ち出しの方が、節税効果よりも多くなる場合があります。

「長期にわたり節税効果がありますよ」といわれた場合には、必ず再確認してください。

新築マンションの再販価格は新築時よりほぼ確実に下がります

不動産に詳しい方なら当たり前に知っているとは思いますが、新築マンションには、開発・販売している不動産会社の経費(利益)が上乗せされています。例えば、人件費やパンフレット費用、HP製作費など販売促進費用が価格に上乗せされています。

ですので新築で購入した不動産物件を、翌日売却したとしたら、販売した不動産会社の利益分は不動産価格から目減りします。

新築時の賃料前提で利回りの計算をしてしまう

初歩的な話ですが、新築物件は新築プレミアムと言われる通り、通常より高い賃料でも入居者には困らない場合があり、その分利回りも良く見えます。

しかし一度入居者した人が退去した場合には、新築時の賃料では募集できません。ですので新築時の賃料で全期間利回りの計算はしないでください。最初の2年程度としておくべきです。もっと保守的に利回りを考えるのであれば、新築プレミアムの賃料では計算しない方が良いと思います。



想定利回りありきで不動産投資用物件を購入してしまった

「当初見込んでいた募集家賃では、空室が全く埋まらなかった」という内容と被るのですが、不動産会社が出した想定家賃を信じ過ぎないでください。

想定家賃が確保できたとしたら、高利回りが実現できるということだけではなく、家賃相場や立地条件などから、需要と供給のバランスが取れているかどうかも必ず確認してください。
利回りの高さは、リスクの高さが比例します。

学校の移転(大学、短大、専門学校)・工場の移転で入居者が居なくなった

周辺に住む方の賃貸需要が、特定の賃貸ニーズのみに頼っているとその賃貸ニーズが消えてしまうと一気に空室が発生してしまいます。
特定の賃貸ニーズありきの不動産投資物件であれば、注意して検討する必要があります。

サブリース契約で見込んでいた賃料が入らなくなった

サブリースとは簡単に説明すると又貸し、転貸のことです。不動産賃貸においては転貸を目的とした一括借上(いっかつかりあげ)のことをサブリースと言います。近年賃貸市場が悪化しており、サブリース契約で多くのトラブルが発生しています。

大手の不動産ディベロッパーの訴訟問題が話題になっていますが、サブリース契約は適時、賃料を見直す条文が契約書に入っていることがほとんどです。借り上げ家賃もずっと同じということではなく、サブリースを契約する業者の考えで家賃の減額を提示される可能性があります。

家賃を減額されてしまうと当初見込んでいた利回りは確保することが難しくなり、そもそものローンまでが払えないことが起きる可能性もあります。

仮に「数十年感サブリース契約を締結します」という契約を提案されたからと言って、安易に不動産投資を始めるべきではありません。

【賃貸マンション向けの空室対策】埼玉県のヴィンテージ風のリノベーション事例を見学してきました!

今回は空室改善のリノベーション事業を展開している株式会社ココテラスが、埼玉県さいたま市北区の、賃貸マンション内の2つのお部屋のリノベーション現場を見学させて頂きました。
株式会社ココテラスの代表篠原氏に、今回のリノベーションのポイントを説明をして頂き、その内容を撮影してきましたので、是非ご覧ください。

賃貸マンションのリノベーション事例動画

1年以上空室が経過した賃貸マンションのリノベーション動画になります


※音が出ますので、視聴環境にはご注意ください。

株式会社ココテラス 代表取締役 篠原昌志

プロフィール
地元山口県の大学を卒業し、通信会社(現東証一部上場企業)に入社。
中小企業へ通信費のコスト削減型のソリューション営業を経験。
テレアポからの即断即決の新規営業により営業の基礎を学ぶ。
2009年2月(28歳)前職である空室対策に特化したリノベーション会社に入社。
リノベーション事業部に配属され、賃貸経営をしている家主様へ空室対策リノベーションの新規開拓営業を行う。入社2年目に1億円の個人売上をあげトップセールスとなる。
2010年11月(入社1年9カ月)取締役に就任。
2013年東京に転勤し、全国にリノベーションノウハウを提供するFC本部の責任者として全国各地の賃貸物件の空室改善を行う。
2016年12月退職し、2017年1月にココテラスを設立。

埼玉県埼玉県さいたま市北区賃貸マンションの落ち着いたスタイリッシュなお部屋

リノベーション工事の現場は、駅から徒歩5分ほどの築20年弱の賃貸マンションで、現在の空室率はマンション全体で5割ほどとのことなので、かなりの空室率となっています。
管理会社からは空室を埋めるには、家賃を下げるか」リノベーションしてお部屋の価値を上げる方法」を提案され「家賃を下げることはしたくない」という不動産オーナーの意向のもと、賃料を維持した上で、空室を埋めるためリノベーションを実施したそうです。

見学に行った当日は、リノベーションの工事から2日しか経過していないにも関わらず、既に仲介会社が物件をお客様にご案内に来ていました。

リビングのリノベーション

リノベーション後のリビング

元々和室を含む2LDKだったお部屋を、和室を洋室に変更し、リビングを特に大きくした1LDKの間取りに変更。
周辺の競合物件の中には、ここまでリビングが大きく開放感がある物件が無いことをリサーチした上で、この間取りに決めたとのこと。

リノベーション後の和室部分
リノベーション前のリビング

奥の和室を洋室に変更し、間仕切りを解体し、広い空間が生まれました。



押入からクローゼットに変更

お部屋の雰囲気に合わせて建具も変更。このクローゼットに使用している建具以外は、既存の建具を再利用し、工事費用を抑える工夫をしています。

和室の押入れ



キッチンのリノベーション

開放感があるキッチンに変更

リビングの開放感を出すために、キッチンの間仕切りを取り壊し、対面型のキッチンに変更。部屋の雰囲気に合わせた照明もオシャレ。女性が気に入りそうなキッチンです。

調理スペースも広く、料理好きの女性が気に入りそうなキッチンです。
リノベーション前のキッチン

独立洗面台のリノベーション

リノベーション後の独立洗面台
リノベーション前の独立洗面台

トイレのリノベーション

床や壁紙やトイレットペーパーホルダーを変更。トイレ自体は工事費を抑制するため、敢えて既存のトイレを利用しています。



リノベーション前のトイレ

玄関のリノベーション

リノベーション後の玄関

殺風景だった玄関にクロスを張り替え、明るくオシャレな雰囲気を醸し出していました。お部屋の扉を開けた瞬間に、お部屋への期待値がグッと上がっちゃう玄関になっています。

リノベーション前の玄関

ヴィンテージ風なリノベーションを実施したお部屋

同じ賃貸マンション内のヴィンテージ風に仕上げたお部屋になります。
ヴィンテージ風な床や、照明(ダウンライト)、天井のクロスなどこだわったリノベーションいなっています。ヴィンテージ家具やレトロな雰囲気が好きな方には魅力を感じて頂けるのではないでしょうか。

広々した空間に仕上がっています。ほんと広く感じました。

築年年数が経過するごとに、味が出てきそうなヴィンテージ風のフローリング。時間が経過するごとに価値が上がりそうです。

天井の色や照明がまたオシャレで、落ち着いた雰囲気を出してます

窓には二重サッシを設置しており、騒音対策もばっちりです!



まとめ

今回のリノベーションは、単純にお部屋を綺麗にするのではなく、部屋ごとにテーマを決め、具体的にどんな人に、お部屋のどの点に魅力を感じてほしいのかが良く分かる考えられたリノベーションでした。リノベーションの費用としては、約250万円程度とのこと。250万円でこれだけお部屋が変われば、費用対効果は高いのではないかと思いました。

個人的にはヴィンテージ風なリノベーションのお部屋がが凄い良く、住みたいなと思ってしまうくらい良かったです。

取材協力会社:株式会社ココテラス

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